医療法人社団光生会　理事長

平川　博之

約20年前、父が脳梗塞で倒れました。一命は取り留めましたが、左半身の麻痺が残り、いわゆる要介護状態となりました。 私の兄弟は3人で、皆医師なのですが、情けないことに父の医療やケアをこれからどのようにしていけば良いのか、皆で途方に暮れていました。 一般の方々であればもっと不安だったと思います。

当時の要介護者の受け入れ先は、病院や老人病院などの医療サービスと、特別養護老人ホームなどの福祉サービスの2つしかありませんでした。 父のように、本格的な医療こそ必要としないが、健康管理や機能回復のためのリハビリテーションを必要とする要介護者が安心して療養できる施設サービスはありませんでした。 そのような折、法改正により「老人保健施設」という全く新しい「施設サービス」が誕生しました。 老人保健施設の「理念」と「役割」は、私が求めていた要介護高齢者のための「施設サービス」に極めて近いものでした。

そこで、1996年、老人保健施設ハートランド・ぐらんぱぐらんまを開設しました。そもそもきっかけが、自分自身の苦しい体験にありますから、 ぐらんぱぐらんまではご利用者、ご家族の思いや希望を何にもまして尊重する方針を立てています。 利用者本位、利用者視点が全ての基本です。そして最良のケアサービスを提供するため、ケアスタッフの90％以上が最上位の国家資格である 「介護福祉士」取得者です。全国平均が約50％ですから、誇れる数値だと思います。

施設長の山本医師は循環器の専門医で管理、急変時の対応、リハビリテーション等にも精通しています。 リハビリスタッフも国の基準を大きく上回る体制にしています。この地域では珍しい訪問リハビリテーションも行っております。

2010年に開設15年を迎え、地域でも「ぐらんぱさんがあって良かった」との声も聞かれるようになりました。 要介護の父を抱えたことから始まった私たちの取り組みですが、お陰様で少しずつ実を結びつつあります。 皆様のご支援の賜物と心より感謝申し上げます。

このような思いで施設を運営しております。皆様のご利用をお待ちしておりますのでお気軽にご連絡ください。